この記事ではYahoo!の財務諸表の特徴を分析していきます。
Yahoo!は今、ゲキアツの企業でしたね。何でゲキアツかと言いますと、モバイル決済市場で激戦が繰り広げられているからです。
LINEとYahoo!どちらが勝つのか、これはとても楽しみです。
Yahoo!の経営についてはこちらの記事で紹介しているので興味があれば見てください。→こちら
この記事では、Yahoo!の財務諸表がどのような特徴を持っているのかを分析していきたいと思います。まずはYahoo!のビジネスモデルの確認をしましょう。
Yahoo!のビジネスモデルの特徴は?
Yahoo!と言えば、検索エンジンですよね。あとは、ヤフオク!とかのEコマースにも手を出しています。下の図を見てください。
Yahoo!の事業は大きく分けて2つです。メディア事業とコマース事業です。
メディア事業では、Yahoo!Japanの検索エンジンの運営をやっています。Yahoo!で検索をしたときに表示される広告ですね。
コマース事業では、主にEC事業をやっています。モバイル決済市場は上の図でいうところの決済金融の部分ですね。「PAYPAY」というサービスを発表しています。
それでは、このビジネスモデルを基にYahoo!がどのような財務諸表を持っているのかを考えていきましょう。
Yahoo!の貸借対照表の特徴は?
まず前提として、Yahoo!はIT企業ですので資産の量は小さくなりますよね。特にYahoo!の行う事業は店舗を必要とするものは一つもないので、固定資産はとても少ないでしょう。また、商品の売買に直接現金の取引をすることは少なそうなので、売掛金が多いですかね。では、見てみましょう。ドンッ!
流動資産がとても多いですね。それに伴って固定資産はとても少ない。これぞIT企業といった感じの貸借対照表だと思います。
これだけだとわからないことも多いので、内訳を見てみましょう。
資産の内訳
まずは資産の内訳を見ましょう。
一番多いのは現金ですね。これはなんの現金なのか…あとで負債を見ながら明らかにしましょう。
次に多いのは有価証券ですね。投資を積極的に行っているようです。営業債権が多いのも気になりますね。広告の売上ですかね。
負債の内訳
次は負債の内訳です。
一番多いのは、銀行事業の預金です。Yahooはジャパンネット銀行を2017年に連結子会社にしたことからもわかるように、FinTechの分野に熱烈に興味を持っています。Yahooはすで銀行のような財務諸表になりつつあるのですね。
そして、現金の量が多い理由もこれでわかりましたね。預金者が預けている現金がヤフーの手元に大量にあるということです。
純資産の内訳
決算資料を見ていたら、Yahoo!は純資産にも特徴があったので、見てみましょう。
見てくださいこれ。利益剰余金しかない!!!笑
右側にちょこっとだけありますね。利益剰余金は、今までの利益の積み重ねのことなので、これはとってもすごいことです。もともとあった資本金(右側のちっさいの)から、これだけの利益剰余金を生み出せているわけです。恐ろしいですね。
ちなみに、自己資本比率を計算してみると45%です。
これだけ優良企業ならもっと高くてもいいとか思いますが、違いますね。銀行事業の預金が多いから自己資本比率がそこまで高くないだけなのです。
超優良企業です。
では、次に損益計算書を見ていきましょう。
Yahoo!の損益計算書の特徴は?
損益計算書を考えるときは、どこに費用が掛かっているかです。
んー。あんまりかかっているところがなさそう…
広告を出しているわけではないし、大きいのは人件費くらいなのですかね。では見てみましょう。ドンッ!
利益率がとっても高いですね。やはり大量に費用が掛かるところは特にないようです。さすが、日本を代表するIT企業ですね。
まとめ
これでYahoo!の財務諸表の特徴の分析を終わります。THE IT企業といった感じですね。
僕、個人的にYahoo!が大好きです。
Googleには検索エンジンで歯が立たず、Eコマース事業ではほかの強豪に攻められ続け、そんな険路の中にありながらもしっかりと利益を出し、新しい試みをすることも忘れない。
かっこいいですね。モバイル決済市場では、ぜひ勝利を収めてほしいです。
Yahoo!の経営についても分析しているので、興味があれば読んでみてください
→Yahoo!の経営は”大企業病”を治すことができるのだろうか?
では、また次の投稿も楽しみにしていてください。