【業界分析】大手3社比較!コンビニのビジネスモデルの特徴とは?

ビジネスモデル集

 

 

今日は、コンビニのビジネスモデルの違いについて書いていこうと思います!議題は以下の通りです!

コンビニのビジネスモデルとは? 大手3社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)のビジネスモデルの違いは?

コンビニのビジネスモデル「フランチャイズ方式」って何?

まずは、コンビニのビジネスモデルの基本である「フランチャイズ方式」について確認していきましょう。下の図を見てください。

コンビニは、ほとんどの店舗を「直営店」ではなく「フランチャイズ店」として持っています。

フランチャイズ店とは、本部とは違う法人や個人事業主が、本部の「商標」「システム」「ノウハウ」「経営指導」などの権利をもらう代わりに、利益の一部を「ロイヤリティ」として返上する店舗のことを指します。

直営店との大きな違いは、店舗を開くときに本部が直接出資をする必要がないことです。

これはつまり、大きな投資をすることなく多くの店舗を構えることができるということです。

「知名度」が重要な指標になるコンビニでは多くの店舗を全国各地に構える必要があるので、フランチャイズ方式は理にかなったビジネスモデルですね。

コンビニのシェアは大手3社で90%?!

セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン以外のコンビニってあまり見ないですよね。それはこの3社が実にコンビニのシェアの90%を占めているからなんです。下のグラフを見てください。

見てわかる通り、「セブン-イレブン・ジャパン」「ファミリーマート」「ローソン」の3社がコンビニシェアの90%を占めていますね。

スーパーや百貨店などのコンビニ以外の小売業では、ここまでの寡占状態はあまりありません。

では、なぜこんなことになっているのでしょう。それは、コンビニというサービスの性質に大きな原因があります。

なぜコンビニは寡占状態になるのか?

コンビニは、「知名度」「便利さ」を強みとして持っています。これらを売り出すためには何が必要でしょうか。

多くの店舗を構え、便利さを追求するためにほかの企業とも様々な業務提供を組み、さらに店舗に商品を配送するための大きな物流施設も必要となります。

つまり、コンビニは巨大なインフラ産業なのです。この競争に追いつけない小さなコンビニは、ほかのコンビニに吸収されたりしてしまうのです。

もう一つ寡占状態になる原因として、セブンイレブンの強さが圧倒的であることがあげられます。

ほかの大手コンビニ(ファミリーマート、ローソン)は、多くのコンビニを吸収したり、ほかの企業と手を組んだりすることでセブンイレブンに追いつこうとするのです。

2015年にファミリーマートがサークルKサンクスを買収したのは、これが原因でしょう。

次は実際に大手3社のビジネスモデルの違いを確認してみましょう!

立地と密度で他のコンビニを寄せ付けないセブンイレブンのビジネスモデル

まずは売上高、店舗数ともに圧倒的一位を誇るセブンイレブンのビジネスモデルを見ていきましょう。下の図を見てください。

セブンイレブンのビジネスモデルは、「ドミナント戦略」と呼ばれています。

ドミナント戦略とは、特定の地域に集中して出店することで地域内の競合に対して優位を保つ戦略です。

さらにドミナント戦略は、特定の地域に店舗が密集していることで物流の効率を最大限に高まるという大きなメリットもあります。

他には、スターバックスなどがこの戦略を取っていることで有名ですね。

セブンイレブンの強さは、このドミナント戦略にあるのです。

ドミナント方式では、各地域で需要のある商品を洗い出しそれを基に商品の発注をします。それゆえ、商品の発注は地域の状況をよく知っている各店舗の管轄下にあります。本店主導では需要の読みが外れてしまうことがあるので、これも大きな強みですね。

他企業との協業でセブンに追いつけるか?ファミリーマートのビジネスモデル

次は、ファミリーマートです。ファミリーマートは、2016年にサークルKサンクスのユニー株式会社と経営統合をしたり、2017年にはドン・キホーテと業務提携をしたりと、様々な吸収合併を繰り返していますね。

下の図を見てください。株式の保有割合を図で表したものになります。

見てわかる通り、ファミリーマートは多くの業務提携、経営統合を繰り返しています。24時間利用可能のフィットネスクラブも始めましたね。

このような動きが多いということは、ファミリーマートが成長することをやめていないことの証明になります。

現在のファミリーマートの課題は、店舗数においてはセブンに追いつきつつあるものの、一店舗当たりの売上高がセブンイレブンには手も足も出ないことです。

そこに目をつけ、ファミリーマートは商品開発にも力を入れています。

この企業努力がいつ花を咲かせることになるのか、楽しみですね。

ターゲティング戦略は生きているか?ローソンのビジネスモデル

最後はローソンです。下の図を見てください。

ローソンは、「ローソンストア100」や「ナチュラルローソン」など、コンビニとは少し違った店舗を構えていますよね。「成城石井」も買収しました。

これは、ローソンの掲げるターゲティング戦略によるものです。

それぞれの店舗で獲得すべき顧客をコンビニのそれよりも細分化させ、そのターゲットに対する適切な店舗を構えているのです。

また、それぞれの事業への投資の仕方にも特徴があります。「投資収益率」を徹底して管理しているのです。

投資収益率とは、収益÷投資額で表され、投資によってどれだけの利益が出せたかを測る値です。ローソンは、これを20%と徹底しています。

つまり一言でまとめるとローソンの強みは、ターゲティング戦略と投資収益性に基づく資本配分でした。

まとめ

以上でコンビニのビジネスモデル分析を終わります。

それぞれの会社のポイントをまとめると、

  • セブンイレブン…ドミナント戦略
  • ファミリーマート…攻めの経営
  • ローソン…ターゲティング戦略・投資収益性

でしたね。

コンビニは、その性質上「利便性」が求められます。ここを追求していくことが、どのコンビニにも必要とされることでしょう。

コンビニの利便性を使って手数料で儲けを出す公共料金の支払いやATMの導入など、コンビニこそ担うことができる事業に投資していくことが求められているのでしょう。

今後の展開も楽しみにしましょう。

P.S.

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