【企業分析】みずほの経営はFinTechの影響を受けていない?!

企業分析

 

 

こんにちは。いきなりですが、皆さんはどこの銀行を使っていますか?僕はみずほ銀行です。

なんとなく、メガバンク三社の三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行が多くを占めていると思っていませんか?僕もそうだったんですが、違ったみたいです。

銀行の利用状況は、地方銀行が1位、三菱東京UFJ銀行が2位、ゆうちょ銀行が3位、4位にみずほ銀行、三井住友銀行が来るらしいです。

銀行って、意外と地域に根付いているんですね。そんな銀行の中から、今日は日本初の銀行であるみずほ銀行を分析してみたいと思います。

みずほ銀行にはどんなイメージがありますか?僕は、システムダウンの過去があるというマイナスのイメージを持っています。笑

銀行は、何よりも信用が大事なのでこういったイメージは最悪の悪口になってしまうかもしれません。利用者のくせに何を言っているんですかね。笑

ちなみに、財務諸表の特徴に焦点を当てた記事もあるのでぜひ読んでください。→こちら

それでは分析に入っていきましょう。

意外と知らない?銀行のビジネスモデル

そもそもの話なのですが、銀行って何をしているところか知っていますか?僕たちの目にはただお金を預ける場所のように見えますよね。

以下の図を見てください。

これに関してはほかの記事で今度詳しくやりたいと思いますので、今日は軽く触れます。

銀行は、上の図でいうところの左側にいる預金者からお金を預かり、右側にいるお金を借りたい企業や個人にお金を貸します。そして、お金を借りた企業や個人は、期限以内に利息とともにお金を返します。そして今後は銀行が左側の預金者に利子としてお金を返します。

銀行にお金を預けているとすこーしだけお金が増えることがありますよね。それがこの利子による影響です。

では、銀行の利益はどこで発生するかわかりましたか?利息-利子です。お金貸し業ですね。これを「金融仲介機能」と言います。僕たちのお金が間接的に誰かほかの個人や企業に貸されているんです。このような間接金融では、貸した側がお金を返せなくなった場合、責任は仲介役の銀行が負います。だからこそ銀行は、お金を貸すときに企業の財務基盤個人の経済状況を厳密に調べ、貸しても大丈夫かを判断するのですね。

他にも、預金と貸出を繰り返すことによって預金通貨が増えていく「信用創造機能」、口座間のお金の移動を行う「決算機能」があります。この3つの機能を銀行の三大機能と言います。

これが基本的な銀行のビジネスモデルです。今度ほかの記事で詳しくやりますね。

みずほの売上はFinTechの影響をどれだけ受けているのか?

銀行を取り巻く不安定な環境

ところで最近、銀行を取り巻く環境は大きく変化しつつあることを知っていますか?

FinTechの登場です。FinTechは、金融(financial)とテクノロジー(technology)が融合した新しいビジネスモデルのことです。

LINEPAYやPAYPAYなどの決算サービスや、READY FORなどのクラウドファンディングとしての資金調達、bitFlyerなどの仮想通貨は最近よく耳にしますよね。

これらは、銀行の今までのビジネスモデルを古いものにしかねない新たなビジネスモデルです。

巷では、「銀行はなくなる」なんてこともよく聞きますよね。では実際に、みずほ銀行はどのような影響を受けているのかを見てみましょう。

みずほの売上高の推移

上の図を見てください。今期の売上高は3兆5611憶円です。この売上高には資金の運用によって得た利益、資金を貸し出したことにおる利益、有価証券の利息による利益などが含まれています。

そして、経常利益は7824憶円ですね。売上高から経常利益までにかかった費用の中には、資金を調達するのにかかる費用、営業経費などが含まれています。

利益率は平均してかなり高いように見えますが、利益は少し下がっていますね。この業績の悪化は何が原因なのでしょうか。

検証するために売上の構成の変化を見てみましょう。

売上の内訳

資金運用収益は、先ほど言った銀行の主な業務です。すなわち、お金の貸し借りによって儲ける利益です。他には、有価証券の運用による利益もここに含まれます。これは2018年に増加してますが、他の年は変わらずって感じですね。

役務取引収益は、銀行がサービスを行うときに得られる利益です。外国為替手数料がほとんどを占めます。これも変わらずって感じですね。

特定取引収益は、為替や株式市場の短期的な変化を利用して得られる収益のことです。

売上に関しては、半分以上を資金運用収益が占めていますね。また、目立って売上が減少しているところが見当たりません。むしろ増えています

費用の内訳

資金調達費用は、資金運用収益の逆で、資金の調達の際にかかった費用です。これ、急激に増加していますね。近年利益が伸び悩んでる理由は、ここにあるのでしょう。

ここまで見て感じたかもしれませんが、利益に関してFinTechの影響は大々的には出ていないようです。

FinTechとの共存を目指すみずほの経営

よく言われる話として、FinTechが銀行をつぶすといった話があると思います。

しかし、僕はそうは思いません。なぜなら、日本人の銀行に対する信頼は妄信的に高いところがあり、お金に関するサービスを新しく出てきた企業に任せることに抵抗があるように思えるからです。

それだけではありません。みずほ銀行は、実際に「ビッグデータ」「ブロックチェーン」「AI」の3つの要素を中心に、FinTechとの共存のための事業を始めています。

具体的には、ソフトバンクとの合弁で「J.score」を設立しましたね。

みずほ銀行は日本初の銀行として培ってきた信頼を武器に、新たな銀行として生まれ変わることができるのでしょうか。

まとめ

今日はこの辺でみずほ銀行の経営の分析を終わりたいと思います。今日は、売上高や費用のみ注目して議論をしています。他のどこかの数字にFinTechの影響が出ているかもしれません。
実際、みずほ銀行は大規模なリストラをすることを発表しています。これからの展開をしっかりつかんで、銀行がどのように変わっていくのかを見ていきましょう。

みずほ銀行の財務諸表の特徴に焦点はこちらです。併せて読むと理解が深まります。
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