今日は、読者様のリクエストに応えて「不動産のビジネスモデル」について説明していきます。
実は、不動産のビジネスモデルっていろいろなステージ分かれているのでわかりずらいんです。ということで今回は、図をフル活用することでわかりやすく、簡単に解説していきたいと思います。
不動産のビジネスモデルってどうなってるの?
そもそも不動産って何?
そもそも、不動産業界とは何のことを指すでしょう。
不動産業界は、動かない資産(土地や建物)に関わる業界のことを指します。
ですので、僕らが不動産として認識しやすい不動産仲介会社だけではなく、ゼネコンや下請け企業も広い意味では不動産業界になるのです。
今、不動産業界はとても盛り上がっています。なんででしょう。
それは、2020年に東京オリンピックが開催されるからです。老朽マンションの建て替えや新規マンションの建築など、現在急ピッチで行われています。
また、最近ではエネルギー消費の少ない「スマートハウス」や「ネット・ゼロ・エネルギー住宅」などにも注目が集まっているようです。
ただ、喜んでばかりはいられません。大会後にもこの盛り上がりを維持できるかが問題です。作りすぎた建物が供給過多になってしまわないか、気になるところですね。
では、実際に不動産のビジネスモデルはどのようなステージに分けられるのかを見ていきましょう。
不動産業界はどのように分けられる?
不動産業界は、以下の4つに分けることができます。
- デベロッパー
- ゼネコン
- 不動産販売会社
- 下儲け企業
それぞれの役割は、大きく「企画」「建築」「販売」の3つに分けることができます。
下の図を見てください。不動産のビジネスモデルを図で表したものになります。
不動産の大まかなビジネスフロー
まずは、大きな流れを説明します。たとえば、ショッピングモールを作るとしましょう。
最初に動くのはデベロッパーです。デベロッパーは、土地を取得しそこにどのようなショッピングモールを建てるのか、デザインや雰囲気はどうするのか、などショッピングモールの大枠を「企画」します。
そして次に、出来た「企画書」はゼネコンに渡されます。ゼネコンは、それを見て工事をどうやって行うのか、いくら費用が掛かるのかなどの「工事計画」をします。
ゼネコン自身も工事は行うのですが、次はその「工事企画」をもって下儲けの企業に工事の依頼をします。
完成した建物はゼネコンが受取り、デベロッパーに納品されます。そして、デベロッパーは不動産販売会社に売ったり、企業に直接売ったりします。
これが大まかな不動産業界のビジネスフローになります。理解できたでしょうか。
では、この中でも重要な役割を果たす「デベロッパー」と「ゼネコン」についてもう少し詳しく掘り下げてみましょう。
デベロッパーは「街づくり」をする事業
デベロッパーは、「土地開発業者」と訳されます。
そして、デベロッパーは以下の2つに分類することができます。
- 総合デベロッパー
- 専門デベロッパー
総合デベロッパーは、街の再開発事業やリゾート開発などの大規模な土地の開発をする業界のことを指します。
対して専門デベロッパーは、マンション、一戸建て、オフィス、、などどこかに特化した開発をする業界に事を指します。
総合デベロッパーの事業内容は、「街づくり」と解釈することができます。街づくりのためにはインフラの整備にも関わるので、政府主導の大きな事業になることが多いのです。
実際に、総合デベロッパーとして有名な「三菱地所」は、現在丸の内の再開発に力を入れています。
デベロッパーとして有名な企業は?
デベロッパーとして有名な企業を挙げておきましょう。
- 三菱地所
- 三井不動産
- 住友不動産
- 東急不動産
- 野村不動産
- 森ビル
などが有名です。どこも大企業ですね。
一昔前の「談合」のイメージが残るゼネコン
ゼネコンは、「総合建設業者」と訳されます。名前に入っている通り自分でも建設はするのですが、主な仕事は下儲け企業の管理・指揮です。
ゼネコンのイメージは、「談合」ですね…。悪いイメージで申し訳ないです。
ゼネコンは、工事を引き受ける際に、「競争入札」をします。ゼネコン同士で誰がその工事を引き受けるのかをオークション方式で決めるのです。
もちろん、安いほうがデベロッパーとしては良いので、選定基準は「工事の見積もり費用が安い、かつ安全」ということになります。ただ、ゼネコンとしてはできるだけ高く入札したい。ここで出てくるのが「談合」です。つまり、ゼネコン間で競争価格を前もって高く見積もってしまうのです。
「競争入札」は今も続いていますが、「談合」は一昔前の話なので今はあまり関係ないかもしれません。余談でした。
ゼネコンで有名な企業は?
ゼネコンで有名な企業は、
- 鹿島建設
- 清水建設
- 大城建設
- 竹中工務店
- 大林組
などがあります。これらの企業も、売上高1兆円越え従業員1万人越えと業界のトップを占めています。
不動産のビジネスモデルまとめ
これで不動産のビジネスモデルの分析を終わります。
ポイントをまとめると、
不動産は「企画」「建築」「販売」の3つの段階に分けられ、それぞれの段階で違った企業が役割を持つ
ということでした。理解できたでしょうか。
では、また次の投稿も楽しみにしていてください。