今日はベネッセの経営について分析していきます。
個人的な話なんですけど、ベネッセのあの三色の人型のロゴがあるじゃないですか。あれが子供のころからとても怖くて、今でも少しトラウマになっています。この話を友達にしても共感してくれる人がいないのですが。わかる人いないかなぁ。
まぁここから経営の話につなげるとしたら(笑)、ベネッセって、幼児教育から老後の教育まで幅広く事業を持っているんです。
幼児の段階からベネッセに関わってたら、”ベネッセ=教育”のイメージは振り切ることはできませんよね。僕があのロゴにトラウマを持っているのもベネッセの経営戦略なのかもしれません。(笑)
冗談は置いておいて、ベネッセの経営分析を始めていきましょう。
ベネッセはどのような事業を持っているの?
先ほど言ったように、ベネッセは幼児から老後まで、幅広く事業を持っています。具体的には以下の4つです。
国内事業…「校外学習事業」と「学校向け教育事業」の二つに分かれています。「こどもチャレンジ」や「スタディサポート」「進研ゼミ」は僕らにもなじみ深いですね。
海外事業…主に中国、台湾の幼児を対象に通信教育事業を行っています。
介護・保育…高齢者・幼児を対象にした事業です。老人ホームや保育園などを持っています。
語学… ベルリッツ・コーポレーションの事業で、語学教育などのグローバル人材の育成を行っています。「ベルリッツ」などは有名ですね。
少子高齢化が叫ばれている現在、受験のみに特化したビジネスモデルよりは、ある程度リスクヘッジが効いているのではないでしょうか。実際に売上高の推移を見てみましょう。
ベネッセは「オワコン」か?業績の推移を見る
下の図は、2010年から2018年の業績の推移です。見てください。
売上高に大きな変化は見られないですね。しかし!営業利益率を見てください。どんどんどんどんと下がっています。
前期(2018)の営業利益率は少し上がったものの、それでも3%と、とても低いですね。
やはり、ある程度リスクヘッジが効くビジネスモデルにしても少子高齢化の波には逆らえないのでしょうか。
ちなみに、ここのグラフにはないのですが今期の第一四半期決算では-22億円の赤字を出しています。
セグメント別の業績は?
どこで稼げて、どこで稼げていないのかを見るために、セグメントごとの業績を見てみましょう。
売上高は依然として国内事業が一番多いようですね。一方、営業利益においては介護・保育の事業が一番利益を出せています。
それぞれの営業利益率は、以下の通りです。
- 国内事業…4.8%
- 海外事業…7.2%
- 介護・保育事業…7.9%
- 語学…6.5%
営業利益率で言っても一番高いのは介護・保育事業になりますね。次が海外事業です。
なんだか、これを見ていると日本の抱えている問題がベネッセの業績に縮小された感じがしますね。
ベネッセに打つ手はあるのでしょうか。希望がありそうなのは、介護・保育と海外事業です。
海外事業への期待/まとめ
海外では、主に中国、台湾を中心に通信事業を行っています。その商品の名前は「楽智小天地」。これは、日本においてこどもチャレンジに該当する事業です。
国内事業が伸び悩む今、これからの主力は徐々に海外事業にシフトしていくでしょう。今期の利益は国内事業の20%ほどですが、日本の人口構成、新たな競合の誕生などを考えると、ベネッセが海外に力を入れるのは必須です。
「楽智小天地」の主人公である「巧虎(チャオフー)」は、中国のこどもの心をつかむことができるのでしょうか。
以上でベネッセの経営分析を終わります。
ベネッセに就職したい方は、こちらの記事を読んでください!ベネッセの抱える問題とその解決に必要な人材の記事になります。
次の投稿も楽しみにしていてください。